研究開発について

About research and development

弊社では平成2年よりシップアンドオーシャン財団より補助金をいただき、高速船の船型開発の研究をはじめ様々な研究開発を行っております。

1989~

平成2年度(1990)

ハイブリッド双船尾型高速貨物船の研究開発
船体中央部を凹入させ、大きい船首バルブと双船尾を組み合わせたこの船型は従来船に対し、Fnが0.36程度で 約28%の馬力低下に成功 しました。この船型は 『フェリー太古』 のほか 計4隻 の実用化に成功し予想通りの成績をおさめています。

平成3年度(1991)

高速内航一軸船の研究開発
平成2年度の研究を一軸船に応用したもので、Fn0.38程度で従来の一軸船と比べて 約22%の馬力低下に成功 しました。

平成6年~平成7年度(1994~1995)

準三胴高速貨物船の研究開発
本船型は ハイブリッドマークⅡ と名付けましたが水線部分は単胴船、水線下は三胴船という特殊な形状をしており、ハイブリッド船型と比べてFn≒40程度の速力域では 約17%の馬力低下に成功 しました。

平成9年度(1997)

船体中央部の特異点分布利用の高速一軸船の研究開発
平成6,7年度の研究を一軸船に応用したものです。
平成3年度の研究に比べて 約11%の馬力低下に成功 しました。

平成24年~平成26年(2012~2014)

二相ステンレス鋼のケミカルタンカー実船適用に向けた設計・施工に関する研究開発(第一期)
国内では初めてとなる二相ステンレス鋼(SUS329J3L)のケミカルタンカー適用を目指し、一般財団法人日本海事協会様、公益財団法人大分県産業創造機構様、大学や各材料メーカー様の協力を得て、設計解析、溶接性能等の確認を行いました。
二相ステンレス鋼は高強度で耐食性が優れた材料です。今後国内で建造されるケミカルタンカー建造への使用拡大が見込まれます。

平成26年~平成28年(2014~2016)

二相ステンレス鋼のケミカルタンカー実船適用に向けた設計・施工に関する研究開発(第二期)
上記の研究開発を基に第二期ではさらに詳細な、設計解析や材料・溶接部の疲労強度を一般財団法人日本海事協会様に協力いただき、大学と共同で実施し、二相ステンレス鋼の優位性の確認を行いました。
平成28年10月と11月に、研究結果で得られた成果を基に建造したハイブリッドカーゴタンクのケミカルタンカーが就航しました。

平成28年~平成29年(2016~2017)

二相ステンレスクラッド鋼板のケミカルタンカーへの適用に関する基礎研究
平成28年に新しく開発・製品化された、二相ステンレス(SUS329J3L)クラッド鋼板のケミカルタンカーへの適用を目指し、公益財団法人大分県産業創造機構様、大学や各材料メーカー様の協力を得て、材料性能や溶接性能などの確認を行いました。
これにより、カーゴタンク内全てを二相ステンレス鋼板で構成した、“オール二相ステンレス鋼板カーゴタンクタイプケミカルタンカー” の建造が可能になりました。

2019~

令和元年(2019)

「二相ステンレス(KSUS329J3L)クラッド鋼と二相ステンレス(KSUS329J3L)鋼との組み合わせ」を世界で初めて採用したオール二相ステンレスカーゴタンクタイプケミカルタンカー、竣工|引渡。
二相ステンレス鋼板は、従来からケミカルタンカーで使用されている耐食性が良好であるSUS316L鋼板に比べ、耐孔食性や 耐リン酸腐食性などが更に優れています。

令和4年(2022)

『FUNECS』(Fukuoka Usuki Nagasaki Eco Chemical Series)商標登録。
新たな船型への取り組みとして、国際的な環境規制に対応した、船型開発を行い『FUNECS』として商標登録しました。
(商標登録番号 第 6508220 号)


令和5年(2023)

造船工程のデジタルツインの実現に向けて
造船デジタルツインへの実現に向けて弊社の取り組みについて動画で紹介しています。

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